鳥籠の王女と教育係 姫将軍の求婚者 / 響野夏菜

本の感想, 作者名 は行響野夏菜

エルレインの「死の呪い」も解除され、平穏に過ぎる日々を過ごしていた青殻宮に久しぶりの「駆け込み」があった。駆け込んできたのはオルフェリアの剣の師匠の奥方。そして時を同じくしてエルレインの婚礼用のドレスのデザイナーがやってくるが、デザイナーの訪問と同時にいつもは煩いアレクセルは自らカエルになることを志願し、嫌み大王ゼルイークは姿を隠してしまう。

サブタイトルはそっちか!と思わずつっこんだ。

教育係、ヘタれるの新章。本当にへたれてる……。
アレクもゼルも恐れる「ゼルの姉」ヴィエンカがやってきて、しかも離宮は駆け込み事案の処理の真っ最中で、王様は槍試合まで計画するしといろいろ重なっててんやわんやでした。

今回はアレクセル王子が光っていました。噛めば噛むほど奥深い、なんとも不思議な王子様です。話が進むごとに格好良く見えるとかなにこの目の錯覚。……しかし、少数派と思われますが、実はゼルよりアレク派だったりします……。今回のカエルは酷すぎますが(表紙の下の方注目)。

サブタイトルに絡む「求婚者騒動」はびっくりの展開でどうことを治めるのかとはらはらドキドキでした。ドタバタながらも各自一歩ずつ前に進んでいく姿がよかったなぁ。オルフェリアにもエルレインにも幸せになってほしいのだけど、どう決着が付くのかな?続きも楽しみ。

img鳥籠の王女と教育係 姫将軍の求婚者
響野夏菜/カスカベアキラ
集英社コバルト文庫(2009.11)
ISBN:978-4-08-601350-5
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