聖鐘の乙女 夏の王と秋の女神 / 本宮ことは

本の感想, 作者名 ま行本宮ことは

トールディの別荘で夏を過ごしていたアティーシャだが、急遽寮に戻ることとなる。戻った先では同室のネイトに邪険にされ、売り言葉に買い言葉でトールディーの部屋に転がり込むことに。そして、寮では数少ない寮に残った生徒を巻き込みとある「イベント」を実行しようというはた迷惑な教師がいた。

ネイト先輩のターン!いろいろ転がった。しかし話は進んでない。

天然人タラシ・アティーシャ(女)が乗り込んだ男子校で次々と人を転がしていく話、第5巻。5巻ともなればうごめく黒い影その正体はーとかアティーシャの父の謎ーとかそこらへんがどっどどんと出てきても良いかと思われますのに、あんまり解明されることもなく。しいていえば、本編の間にはさまれる短編を読んだ気分だなぁ。夏休みの一コマ的なやつ。

しかし、このシリーズのいいところはそこじゃないのでもうそこら辺はおいておくとして。念願のネイト先輩のターンがすばらしかった!彼のバックグラウンドが語られ、そしてアティーシャを遠ざけていた理由と、最後のあの宣言にいろいろしびれました。……ネイト先輩はやっぱりすばらしいです(正座)。これはご飯三杯くらいは軽くいける。

主要登場人物がほとんどアティーシャの性別を知っているような状況に今更気付いておおって思ったり。ばれてないと思ってるの、アティだけですよねこれ……。次はもうちょっと話が進むといいなぁと思いつつ。

img聖鐘の乙女 夏の王と秋の女神
本宮ことは/明咲トオル
一迅社アイリス文庫(2009.10)
ISBN:978-4-7580-4113-3
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