アルビオンの夜の女王―魔王子たちの紫の祝宴― / 木村千世

本の感想, 作者名 か行木村千世

気になる言葉を残して忽然と姿を消したラゼリオンと彼の唐突な行動に悩むセシア。そして時を同じくしてセシアの「青の薔薇十字団」が追いかけていた謎の組織「アリスの箱庭」も消えてしまう。アリスの箱庭のリーダー・アリスについての情報を得たセシアは、裏の世界の住人ブラッドレイと協力してアリスを追い詰めることになるが……

魔王の継承者争いってつまりは壮絶な兄弟喧嘩だよね、と思った次第。

しかし、兄弟喧嘩に突入するには果てしなくやる気のないラゼリオン様にやる気を出してもらうというところからスタートしなければいけないというとてもめんどうく、じゃなくていろいろ段階を踏まなければいけない兄弟喧嘩です。執事をはじめとして大概の登場人物が癖がありすぎるんですが、三の兄君も癖が強かったですね……ぱっと見仲良し兄弟のところとかは結構好きですが(笑)。

今まで出てきた伏線一気に回収編らしい第3巻。逆ハーモードに加速がかかってましたが、なんかこの逆ハーは好きだったりします。セシアの反応がかわいくて、それをつつくラゼリオン様がおもしろくて。さらに昼の女王様関係の部分も気になる!のです。こちらは是非、短編か何かでちょっと詳しく取り扱ってほしいです。こういうの大好きなんでいろいろ期待してしまいます。
そして相変わらず「ただの人の子」最強執事が最強すぎてこちらも違う意味でときめきました。引き続き活躍してほしいなぁ、執事様。

他の兄君も出てくるのかな?そしてセシアの恋模様はどうなるのかな?と続きも楽しみです。

imgオンの夜の女王―魔王子たちの紫の祝宴―
木村千世/こうじま奈月
B’s-LOG文庫(2010.03)
ISBN:978-4-04-726390-1
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