伯爵先生のお気に入り / 片瀬由良

本の感想, 作者名 か行片瀬由良

体の弱い幼馴染の病気を治すため、薬師を目指すアルマは経験をつむために出てきた都で早速トラブルに巻き込まれる。そこで出会ったのは、なんと当の幼馴染のマティアスで、しかも医者になって病院を開いているという。やむにやまれぬ事情でマティアスの病院で働くことになったアルマは、マティアスを陥れようとする殺人事件に巻き込まれてしまう。

なんだか若干いろいろ物足りなかったけど、最終的に転がったのでよしとする。

いじめっ子をいじめ返す強さを持つ女の子がその強さを保持したまま大きくなり、幼いころ仲のよかった男の子のために薬師を目指して奮闘するはずが、当の男の子はお医者さんになっていて、しかも実はご実家がすごくて…というお話。オトコマエなアルマとオトメンなマティアスのでこぼこカップルが面白かったです。マティアス、攻めるべきところでは攻めてるんですが、アルマが雰囲気クラッシャーなのでなかなか進まず、この一進一退振りが面白いのです。

女の子の一人称(しかも、いわゆる「あしたもがんばるぞ☆」系)なのでちょっと無理かも、いやでもこの作者さんのほかの同系統の一人称読めたし!と若干不安を抱えながらでしたが、なんのかんのとラブコメ要素が面白かったのであんまり気にならなかったかな。それよりも、そんな重要人物をいきなりさらっと終盤に登場させて!とか、若干のミステリ部分の決着のつけ方が物足りないわ!とかはあるんですが、主役カップルのコンビネーションと、マティアス姉と、マティアス友が楽しかったし、読了感は気持ちいいのでよい少女小説でした。

img伯爵先生のお気に入り
片瀬由良/すがはら竜
小学館ルルル文庫(2011.11)
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