夢の宮~竜のみた夢~ / 今野緒雪

本の感想, 作者名 か行今野緒雪

宰相の妹・瑛蘭は、将来の国王と結婚するという神託を受け「幸福の姫君」として大切に育てられていた。そんな彼女の婚約者候補は、前王のふたりの王子希劉と康崚。結婚はまだ少し先と余裕を持っていた瑛蘭だが、早急にどちらか一人を選ばなければいけなくなった瑛蘭の選んだ道は……(竜の見た夢)

何とも切なく、そして幸せなお話。

大層今更感が漂いますが、今野さんのデビュー作「夢の宮」シリーズに手を出してみました。今まで読んでことがなかったんですよねぇ……。

「夢の宮」を舞台に繰り広げられるオムニバスストーリーで、一作目のあまりにもの切なさに心の涙を流し、二作目のまさかまさかという展開に膝を打ちました。どちらも派手な話ではないのですが、じっくり読ませる魅力がありました。静かだけど熱いというか、なんかそんな感じ(語彙力なくてすいません)。

文庫の出版が94年なので、約17年前の作品なんですが、久しぶりに新刊が出ているようなので、のんびり追いかけていきたいと思います。他の物語も楽しみです。

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夢の宮~竜のみた夢~
今野緒雪/かわみなみ
集英社コバルト文庫(1994.03)
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