レドラナール恋物語 蜜色の花園 / 梨沙
正統派の少女小説だなぁ。
レガロシリーズやアイリス文庫で活躍されている梨沙さんのコバルトデビュー作。帯に「華鬼の梨沙が紡ぐ」と書いてある割には華鬼を読んだことがありませんごめんなさい。
あらすじは上記の通りで、いい年したスレた大人なので物語のオチは25ページくらいで分かってしまうという展開でしたが、こう、オチがわかっていても「いつ気づくんだ!」「なんでみんなそんな思わせぶりなんだ」「というかお兄ちゃん、相手が勘違いしていることにさっさと気づけよ!」とかそこらへんにやきもきしながら読んでいました。このやきもきがよい少女小説でした。
揺れるヒロイン、そして不器用に気遣うおにいちゃんとそのあたりのやり取りがよいなぁ、和む。あ、でもせっかく兄弟が出てきてるのにお兄ちゃん弟的にはそれほどツボに来なかったのは心残り……。
他のシリーズでそんなに気にならなかった「ちょっとしたこと」 [1]名前(レイチェル)と「冷静」のレイの部分をかけてみたりとか。日本語にかけるのはちょっとおかしいに引っかかっちゃって、そのあたりはちょっと残念かなぁ。こう、ミスティアとかもういろいろスケールでかくてそのあたりはもういっかと流せちゃうけど、こちらはわりと等身大なので気になってしまうというか。気になるといえば最後の方の「添い寝」も気になりましたが、まあ、年下のワンコ系と思えばかわいいかな、うん。
いろいろ気になりつつも、またこういう正統派少女小説話も読んでみたいです。
レドラナール恋物語 蜜色の花園
梨沙/カスカベアキラ
集英社コバルト文庫(2012.04)
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References
↑1 | 名前(レイチェル)と「冷静」のレイの部分をかけてみたりとか。日本語にかけるのはちょっとおかしい |