アレクシア女史、女王陛下の暗殺を憂う 英国パラソル奇譚 / ゲイル・キャリガー

本の感想, 作者名 か行ゲイル・キャリガー

出産を間近に控えたアレクシアの前に、あるゴーストが女王の暗殺計画が進んでいるという情報をもたらす。暗殺を阻止すべく調査を開始するアレクシアだが、アレクシアの出産を望まない吸血鬼たちがアレクシアの命を狙い、あの手この手で命を狙ってくる。

アレクシアが最強妊婦でした。

今回はロンドンを舞台に、臨月間近のアレクシアがロンドン中を駆けめぐり傍若無人に大暴れするお話。本当に、これは、傍若無人としかいいようがなかった……。近付きたくない(笑)。アレクシアが潜入捜査のために表紙のような変装をするんですが、わたし、このシリーズを一番最初に見かけたのがこの表紙だったため、本格的に読み始めるまではアレクシアがメイドさんか家庭教師だと思っていたのですよ(あらすじも見てなかった)。そして、今回のこの展開。アレクシアの行動力にただただ脱帽です。

吸血鬼が本気で命を狙うアレクシアとマコン卿の子どもがどんな能力を持っているのか、あれやこれやと可能性が示された中で最後の最後になにやらとんでもない能力らしいことが分かりましたが、果たして。そして、とんでもないといえば、人狼団最後の良心のライオール教授の「えらい」過去にびっくりし、いろいろと忙しかったです。これは、最終巻は波乱が起きそうだなぁ。そして我らがアケルダマ卿関係でもあれやこれやと大事件勃発で。どうまとめるのか、第5巻が楽しみです。

アレクシア女史、女王陛下の暗殺を憂う 英国パラソル奇譚
ゲイル・キャリガー/川野靖子(訳)
早川書房(2012.04)
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