王子様と鉄壁の聖獣医 お迎えは、間違えだらけ! / 月本ナシオ

作者名 た行月本ナシオ

幼いころの経験から極度の人間不審に陥っているフィオナは、(拝金主義で性格の悪い)伝説の聖獣医ミアウフルに育てられた。ミアウルフが仕事で家をあけている間いつもどおり留守番をしてフィオナだが、ミアウフルを訪ねてきたジェレミーとロイドという二人の王子の勘違いで聖獣医として城に向かうことになってしまう。

あと、あともうちょっとなのに!(兄弟モノ的に)

「聖獣」のお医者さんのお弟子さん(というか養い子)がエセ聖獣医として、国を守護する聖獣の不調の原因を探るお話。読み切りかなーと思っていたら、読み切りではないのかな?それとも読み切りなのかな?とどっちともとれるような終わり方だったように思います。

幼いころに生贄として殺されそうになったせいで人間不審のフィオナと、それぞれのペースでフィオナを構う王子様兄弟のやりとりが面白かったです。だんだん二人に心を開いていくフィオナの様子が、まさしく野生の獣が馴染んでいく様子(笑)。二人の王子様も異母兄弟、ということでお互いを守るためにそれぞれ距離をおいているのが!これはもえますね!でももうちょっと!わたしがよいお兄ちゃん!と叫ぶにはもうちょっと何かが足りなかったです。いいお兄ちゃんなんだけどなーひねくれてる弟もいいものなんだけどなー。

しかし、王子様たちとフィオナ、よりもフィオナの相棒ポジションのディアルマとフィオナのアレコレのほうがツボに入っておりました。拗ねるディアルマがなんかかわいい。そして聖獣が超越した存在、というよりもむしろかわいいのがちょっと楽しかったです。続くかなー?

王子様と鉄壁の聖獣医 お迎えは、間違えだらけ!
月本ナシオ/カスカベアキラ
ビーズログ文庫(2014.03)
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