鬼舞 見習い陰陽師と漆黒の夜 / 瀬川貴次

本の感想, 作者名 さ行瀬川貴次

応天門に巣食った、犬蟲の呪いを取り込んだスズメバチを退治しようと陰陽寮が総出でことにあたろうとするが、スズメバチは暴走し、標的となる姫君たちの元に大移動を始めた。道冬、吉昌、吉平、そして晴明らはそれぞれスズメバチと対峙するが……

蘆屋道満さんが思っていたのとだいぶ違う位置づけだなぁ、と。

呪天編の(なんとか)決着編。スプラッタ的なものがかなり苦手なので、大したことないとは思いつつもスズメバチの猛攻に関しては薄目で流し読む感じで読み進めていました(瀬川さんの別名義のホラーモノもちょっと気になるけど、このレベルで流し読む私には到底無理な相談なのです)。

道冬が道満から受け継いだ「漆黒」の秘密もついに明かされ、以下どうなる続きを待て!というところで終わってしまいました。どうしましょう(気になる)。呪天編がシリーズのクライマックスかな、と思っていたのですがまだしばらく続きそうなので、それはそれで良かったなぁ、とお得なのか残念なのかちょっと不思議な気分です。しかし、呪天さんご一行はまだ微妙な立ち位置であることは変わりないんだけど。

融大臣の「出でよ、内藤二阡!」に若干和みつつも、相変わらずのドタバタぶりも面白いなぁと思いながら続きも楽しみ。

鬼舞 見習い陰陽師と漆黒の夜
瀬川貴次/星野夏子
集英社コバルト文庫(2014.03)
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