覆面竜女 巫女は陥る、五卿の罠 / 藍川竜樹

本の感想, 作者名 さ行藍川竜樹

竜女選考のために蒼翔と別れ竜府に入った蓉華は、斉氏側の嫌がらせにもめげず、蝶麗らとともに試験の日を待っていた。そんな中、蓉華が世話になった竜娘が竜女に襲いかかり捕らえられたという知らせが入る。彼女を救い出したい蓉華は、竜府の探索を始め怪しい場所を見つけるが……

女の子が強くて格好よくて素敵。

竜府に乗り込んだ蓉華たちの奮闘を描いた5冊目。竜府の秘め事や、蓉華と蒼翔の関係にも変化が現れるなど、お話の展開上も大きな前進が見られたのですが、個人的には女の子たちの最強ぶりが楽しくていろいろそれどころじゃなかったです。これは、男性陣の存在意義のピンチ(笑)。蓉華の芯の強さは言わずもがな、いつもどおりお蝶さまは男前だし、そして愛鈴さんが、愛鈴さんが……チートというか無敵すぎる。これで一番乙女というこのギャップがいっそ清々しい!女の子が強くてかっこいいお話は読んでいて気持ちのよいものです。

次の試験は竜府の外で、ということでまた意地の悪い罠が仕掛けられそうですが、お蝶様がまたこてんぱんにその陰謀をくじいてくださることを期待しています。

覆面竜女 巫女は陥る、五卿の罠
藍川竜樹/サカノ景子
集英社コバルト文庫(2014.07)
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