伯爵と妖精 誓いのキスを夜明けまでに / 谷瑞恵

本の感想, 作者名 た行谷瑞恵

フィル・チリースのによって負った傷を癒すためエドガーと離れて三年間、マッキール家の元で療養する事が必要なリディア。しかし、そんな傷でもたちどころに治してしまう薬が「あるじ」の泉水にあるという情報を得たエドガーはレイヴンとともに「島々のあるじ」の眠るという島を目指す。


前回のえええ続き~という展開からの後編とでもいうべき本作、前回引っ張っていたことはだいたいカタがつきました。それにしてもラブいな、相変わらず!(ニヤニヤゴロゴロし放題)物理的な距離があるのに何このラブ。離れてる方がラブいなんて……さすがだなぁ。お互いがお互いを想いあってのあれやこれやに思わずぐっと来ました。そしてケルピーの男気もよいです。妖精だから通常人が抱える感情とはひと味違った愛情をリディアに見せるケルピーですが、何と言いますかかっこいいです。

主役の二人以外も意外なコンビが活躍しているので違うところでニヤニヤ。ポールがんばった。ロタもなんやかんやとエドガーにつきあっているのでなんかかっこいいです。もしかしなくても一番男前(エドガーは時々どうしようもないヘタレになるので)。そして個人的にとても大好きなレイヴンとニコのコンビ復活でこちらも違った意味でニヤニヤです。やっぱりレイヴンの素ツッコミはすばらしいですね。1時間以内で落とせなかった女性はいなかったのか……さすがタラシ伯爵。
これでマッキール家関係は一段落、なのかな?いやしかしよく考えてみると予言者については実はカタがついていないような気もします。ディア母の行動もいろいろ謎です。ということは一段落どころかさらに伏線増えましたね。

ということで、相も変わらず続きがとても楽しみ。

img伯爵と妖精 誓いのキスを夜明けまでに
谷瑞恵/高星麻子
集英社コバルト文庫(2008.11)
ISBN:978-4-08-601224-9
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