雪の王と紅玉の少女 ミンスラー物語 / 崎谷真琴

本の感想, 作者名 さ行崎谷真琴

父親の仕事の都合で姉が一人暮らす北の都ミンスラーに引っ越すことになったグレーテは、移動中の電車でギルベルトと名乗る少年に絡まれる。彼の提案で「宝探し」をすることになったグレーテは、不思議な空間に迷い込み、ミンスラーの伝承に語られる「雪の人(ニアリード)」と出会い……

北国を舞台に繰り広げられるちょっと冒険?物語

なんとなく読んでみた一冊。小国北国のわりと栄えている田舎の小都市(?)inヨーロッパっぽいミンスラーを舞台に、わりとクールだけど心根は優しい男前っぽい女の子グレーテが、名家のおぼっちゃまギルベルトにニアリード関連でいろいろ振り回される?お話。

あれれ、地味だけどなんか好きだよ?という感じの、インパクトというか盛り上がりには多少かけるものの、物語の雰囲気とかがかなり気に入りました。
まず、欧州っぽい北国というのがいいですね。レトロな時代設定ってのもいいですね!伝説上の存在・ニリアードがなぜかグレーテを気に入ってアレコレちょっかいをかけてくる……その真相が気になりますね。
グレーテを巡るギルベルトとその相棒アドルフの戦い!がはじまりそうなんですが、それはわりとどうでも良くて(ナイスチームになるであろう三人のチームワークは気になる)、それよりもグレーテ姉とギルベルト兄の攻防が気になります。グレーテ姉の現役時代の話が読みたい。とても読みたい。

雪の王と紅玉の少女 ミンスラー物語
崎谷真琴/蒼井フユコ
集英社コバルト文庫(2009.05)
ISBN:978-4-08-601292-8
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