鳥籠の王女と教育係 嵐を呼ぶ王子 / 響野夏菜

本の感想, 作者名 は行響野夏菜

アレクセルと共に嫁ぎ先(予定)のエリアルダを訪れたエルレインだが、国王一家との対面の最中にアレクセルが婚約解消を宣言する。騒然となる国王一家だが、アレクセルのこの発言にはエルレインの「封じられた記憶」が関係するらしい。そして婚約解消騒ぎと平行し、ゼルイークの治めるダナークで封じているドラゴンが目覚めるという事件まで勃発し……

王子の株が上昇しすぎた。そして表紙の帯を取ったところのカエルに和みすぎた。

前回のえげつない引きからの今巻は、王子の爆弾発言で幕開けでした。どう話を持って行くのかなぁと思ったら、割とストレートにゼルイークルートに入っちゃって……王子様もったいないなぁ!最初はただのアホカエル王子と思っていたのに巻数が進むごとにアホの子のくせに格好良すぎるとか何この目の錯覚!状態で、そして今回は目の錯覚でもなんでもなく、格好良かったです。
そして王子が男を見せたのに対してゼル先生はやはりどことなくヘタレで。ヘタレもここまでくるとどこまでもきわめてほしいという気持ちもあります。

王子の見せ場も終わったかな、と思いつつ、ドラゴン騒動に王子の付き添いを要求するところがあって、アレクセルにまだまだなにかありそうだとちょっとむふふとしてしまいました。王子のお姉さんも面白い人だしで続きも楽しみです。

img鳥籠の王女と教育係 嵐を呼ぶ王子
響野夏菜/カスカベアキラ
集英社コバルト文庫(2010.07)
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