悪い魔法使いと呼ばないで! / 矢貫こよみ

本の感想, 作者名 や~わ行・他矢貫こよみ

無事師匠・アルグルの疑いを晴らし、宮廷魔法使いに復帰したアルグルとともに王宮に仕えるスイハは、成り行きで使役することになった強力な魔神ミルフをなかなかうまく使役できないでいた。ある日、王宮に地方でおこる謎の事件の解決の依頼が舞い込む。その事件はアルグルが犯人とされるが、やる気のないアルグルに代わりスイハが事件の調査団に加わることになる。

フクロウとネコという見事なモフモフコンビがたまりません。

魔法使い(見習い)のスイハと、彼女にアプローチする王子様・シャヤール、そんなシャヤールにあの手この手の妨害をかけるアルグルのやりとりが何とも楽しいシリーズ二冊目。一生懸命なスイハのベクトルとシャヤールのベクトルがなかなか合致しないので、名前の分からない感情にもやもやするスイハに、今一歩のところでスイハに届かないシャヤールのじれったさ(というかすれ違い)に頬が緩みました。
今回の事件の黒幕というかからくりに関しては、予想通りの部分もあり、予想をかなりはずした変化球の部分もあり。このあたりのネタ晴らしの部分と、シャヤールガンバレ的な部分が楽しかったです。あとは、四角四面の武人さん!四角い人好き!四角い人のオチもいい!

img悪い魔法使いと呼ばないで!
矢貫こよみ/サカノ景子
小学館ルルル文庫(2010.12)
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