ショコラの錬金術師2 ミルク色の秘薬 / 高見雛

本の感想, 作者名 た行高見雛

半壊したトロイメリッシュの修理のために引き続きケルルに滞在を続けるイルゼとアニカ。無事新装開店した店に姿を見せたのは、イルゼにそっくりな年子の兄とルーウェン・クラウス兄弟に因縁のあるフランカと名乗る美女だった。

こ、これは…(少女小説的に非常に美味しかったです)。

チョコレート職人に弟子入りすると錬金術アカデミーから出奔した同級生の天才少女アニカを連れ戻すためにやってきたイルゼが、なんのかんのと長期休み中にそのチョコレート屋さんに居候することになり、そこのチョコレート職人のことが気になって…!というクールな女の子の恋する女の子ぶりが可愛かった2冊目でした。

前巻に引き続きあっさり風味なんですが(そして、本自体も少し薄めの200ページと少し)、そのあっさりの中で!イルゼの自覚と、ライバルの出現と、アニカとイルゼの女の子の友情と、ルーウェンのいい兄貴っぷりと、クラウスの見え隠れする腹黒さに妹バカすぎるイルゼ兄の登場となかなかに濃かったです。あっさりなんですが。
イルゼとルーウェンのあれやこれやが正しく少女小説で読んでいてニヤニヤしちゃいましたよ、いいなぁこういうの!次はルーウェンかな、ルーウェンかな!と続きがあるのであれば楽しみです。

imgショコラの錬金術師2 ミルク色の秘薬
高見雛/起家一子
集英社コバルト文庫(2011.12)
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