カイザー養成学園 君は嵐を巻き起こす。 / 尾久山ゆうか

本の感想, 作者名 あ行尾久山ゆうか

世界統一国家の「カイザー」を養成するための孤島「カナリア」でそのいびつな仕組みに反発を覚えつつ、東アジア共和国連合の代表として「対話」にのぞんでいるライデン。目下カイザーに一番近いと言われているアルクス・ケインに目をつけられつつも独自のポジションを築きつつあった。そんな中、ライデンに近づいてきたのは情報国家クルス・デル・スールのシオン。シオンはライデンの亡兄と親交があったらしく、ライデンに懐いてくるのだが……

やっぱり拳の友情だねぇ。

f-clanから出ている本での初めてのシリーズ2冊目?の「カイザー養成学園」。出先でテスト販売してたので買っちゃいました。

「カナリア」に一石を投じる存在となっているライデン君が、最有力者アルクス・ケインにねちねちいじめられつつ、シオンにもいじめられつつ、なんのかんのと「理解者」を得て「カナリア」を変えていく話になるのかとおもいきや……、最後のライデンの選択に、話が読めなくなってきました。どうなるのかなぁ。ライデンの意識の中にあるあの人のアレコレも、気になるなぁ。

前回、拳で語り合ったスタンレーさんとはなかなか良い関係を築けているようで、こういう「と、友達じゃないからな!」という関係は読んでいて楽しいので好物です。そして、「友達だからな!」というムサラディン兄貴との暑苦しい友情も好きです。もっとこい。
逆に、もっとこいと個人的にどうしても思えないのがシルビエンタ関係でして……熱い友情と恋と、と二本立ての方のもう一本なのに、なんだかむずむずしてしまいます。シルビエンタの立ち位置にどうにもこうにも違和感を感じているせいで、個人的な問題なのでどうしようもないんですけどね。

imgカイザー養成学園 君は嵐を巻き起こす。
尾久山ゆうか/明咲トウル
f-clan文庫(2012.02)
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