魔法書の姫は恋をする 永遠の証 / 薙野ゆいら

本の感想, お気に入り, 作者名 な行薙野ゆいら

留学生としてソフィアとアレクシスの前に現れたルーカスは〈闇の書庫〉に敵対する〈黄昏の処刑者〉の構成員だった。ソフィアの持つ力と、アレクシスのその出自から二人を勧誘するルーカスに対し、シリスから密命を受けた二人はルーカスの話に乗る素振りを見せることになる。

綺麗にまとまった良い最終巻でした。

本好き兄大好き美少女ソフィアと、ソフィアの「騎士」として彼女と行動を共にするもことごとく妹好き兄に妨害されるアレクシスの「本」をめぐる物語最終巻。3巻で最終巻というスピーディーさでうわっと思っている間に終わっちゃいました。あともう一冊か二冊あっても良かったかなぁ。

それはともかく、本当に綺麗にまとまっていて特に突っ込むところがないわ!アレクシスの秘密と、謎の司書さんシリスの秘密が明かされ、黄昏の処刑者関係も綺麗に片付いていました。最終決戦の部分での「戦う図書館員」さんたちがちょっと面白かったです。「歴史を記す本と、それを守る図書館員」の熱い思いが素敵でした。これは良い図書館モノ……。
最後の最後のアレクシスの告白の部分は、読んでいる方が恥ずかしくて思わず目がすべりましたが、まあ、なんだ、お兄ちゃん頑張れ(笑)。とにもかくにも見事にハッピーエンドで、そして読み応えがあって良い物語でした!次回作も楽しみ。

魔法書の姫は恋をする 永遠の証 (角川ビーンズ文庫) 魔法書の姫は恋をする 永遠の証
薙野ゆいら/もぎたて林檎
角川ビーンズ文庫(2012.02)
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