海上のミスティア 月の女神と永遠を歌う騎士 / 梨沙

本の感想, 作者名 や~わ行・他梨沙

訓練船・ルティアナ号は演習のために無人島に向かい、訓練生たちはそこで3日間の学年対抗のサバイバル戦を行うことになる。サバイバル戦の中、訓練生たちは謎の襲撃を受け、さらにエダはチームを組んでいたキースとともに、島の原住民に囚われてしまう。

エダに感化されたか、だんだんキースが可愛く見えてきた……

シリーズ4冊目は、寡黙で恥ずかしがり屋のキースがメインで、とある理由から事あるごとにエダにつっかかって子犬にしか見えないアンディ君がちょこちょこっと話をかき回すお話でした。そしてなんと、今巻のミスティアはわりと平和なミスティア。死人がでないなんて……!ゲストキャラのケサルさんのあれこれには少々切ない背景があったものの、なんだか後味がよいミスティアでしたね。

そして毎度ながら、面白いんだけどつっこみたいつっこみたい!つっこませて!というアレコレにもやもやしながらも楽しんでいました。今回の突っ込みどころは「超人ライハルト」なんですが、船を漕ぐだけでは飽きたらず、野生の生き物まで乗りこなすとは……恐ろしい子。あと、やっぱりミスティアのドレスは納得行かないと思ってしまった巻でもありました。みんなと違う、ちょっとかっこいい制服じゃダメなのか、そっちのほうが好みなんだけど(制服に大いなるロマンを感じるタイプです)。いくら予告なしのサバイバルとはいえ、ドレス姿で放り込むのは正直どうかと思うんだ……とか思いながら、続きも楽しみです。

img海上のミスティア 月の女神と永遠を歌う騎士
梨沙/凪かすみ
一迅社アイリス文庫(2010.05)
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