ヴィクトリアン・ローズ・テーラー 恋のドレスと翡翠の森 / 青木祐子

本の感想, 作者名 あ行青木祐子

シャーロックの父からの晩餐会の招待を取り付けたクリスは、パメラたちとその日のために着実に準備を進めていた。一方、ハクニール家の招待客からの庇護を受けていたリコは、守りの堅いクリスではなく、ハクニール家の女性に狙いを定めていた。

いつもに増してシャーリーがかっこいいなぁ。

ハクニール公爵家編後編にして完結編。リコとリンダはどうなるのか、シャーリーの求婚はどうなるのか、そしてクリスとシャーリーパパとの再度の対面の行方は!と見所がたくさんでした。リコ、リンダ、そしてアイリス関係は痛々しいなぁとしかいいようがなく。物質的には恵まれていても、精神的には全く恵まれていなかった少女の闇と残酷さが怖い。

と、そこら辺のシリアスな感想はお気楽なここの感想には似合わないので!(というよりむしろ小難しいことは書けないし考えてもいない)シャーリーがかっこよくて、そして最後可愛かったので満足です。そして、欲の出たクリスがなんだか可愛くて、恋する乙女でよかったです。更に言うと、なんとなくなんですがシャーリーパパがお茶目に見えちゃうんですよね。家のことが無ければ、「息子の彼女が可愛くて仕方がない」を地でいけると思うのです。

「恋のドレスと俺のタキシード(後書き参照)」にはもうあとしばらくかかりそうですが、続きも楽しみ。

img恋のドレスと翡翠の森 ヴィクトリアン・ローズ・テーラー
青木祐子/あき
集英社コバルト文庫(2011.07)
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