ヴィクトリアン・ローズ・テーラー 薔薇は聖者を抱きしめて / 青木祐子

本の感想, 作者名 あ行青木祐子

親友のクリスとシャーロットの婚約を受け、パメラも次の一歩を踏み出そうとする。パメラには彼女に想いを寄せてくれる男性が二人いたが、パメラの選んだ道は……(薔薇は聖者を抱きしめて)

パメラの物語、完結編。やっぱりパメラはかっこいいなぁ。

本編完結前のパメラ関係オトシマエ編。イアン先生とアントニーとパメラの微妙な三角関係に決着がつきました……いうかイアン先生の煮え切らない態度に悶々とするパメラが思い切ったお話でした。さらに、パメラの出自まで決着ついたのは予想外でした。色々意外だ。

個人的には(シャーロックに振り回される)アントニーがとても好きで、そして今回のアントニーの男気に惚れなおしました(笑)。お話中のシャーリーに思いやられるアントニーのシーンに一人で(心のなかで)爆笑してたんですが、それが最後漫画になってて更に吹き出しました。やっぱりあそこはポイントですよねぇ。イアン先生とアントニーの妙な友情も、なんだか心地良いような気がしてしまうのは、私がアントニーのちょっと情けないところが好きだからかなぁ。アントニーにしてみれば不本意きわまりないけど、良いコンビだと思うんだ……。

これでメインカップル以外の懸念事項はあらかた片付いたので、あとはあの二人がどう落ち着くか、ですね。最終巻も楽しみです。

ヴィクトリアン・ローズ・テーラー 薔薇は聖者を抱きしめて
青木祐子/あき
集英社コバルト文庫(2011.11)
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