これは経費で落ちません! ~経理部の森若さん~6 / 青木祐子

本の感想, 作者名 あ行青木祐子

トラブルメーカーの秘書の副業先で会社の存続に関わる交渉が行われているらしいことを掴んでしまった森若さんは、経理部の同僚の麻吹や成り行きで巻き込んでしまった営業部の山崎らとともに秘書の行動を追いかけることになる。

あいかわらずもやもやする展開~ともやもやしながら楽しんでいた。

シリーズ6冊目で(他の巻と比べて)激動の1冊。5冊目は振り返り代わりのスピンオフだったので、お話としては4巻で蒔かれた種を回収した「落とし前」編、かな。今回は4話収録で、そのうち2話がトラブルメーカーの秘書さん絡み。
のこりの2話のうち1話は「オンナノヒト チョウ メンドウ」と片言の感想が脳裏から離れなかったお話。これはどこの会社にもあるというかなんというかなんですけど、個人的には制服あってラッキー何も考えなくていい!という何も考えてないタイプにはどうでもいい問題だな(わかるんでもないけど)と思いました(個人の感想です)。まー動かないと変わらないんですけどねー、わかるんですけどねー。あと、デレの(まだ)ないツンは辛い。そのうちまたフォローはある気もするけど。
もう1話は「コイツ サイアク」の営業の人のノロケ話。営業の人のやつはもうなんというか色々アレというか、太陽さんが天使に見えるお話でした!

メインの秘書さんの話は、常々(一方的に)この会社大丈夫かともやもやしていたところにある種の落とし前がついたので(ある意味)めでたい。高飛車な秘書さんは最後まで高飛車ですごかった。あくまでも給料分だけの仕事を淡々とこなすことをモットーとしているはずの森若さんの最後の一言がすごいインパクトがあって、同期の友人や太陽さんの影響だなぁとちょっとほこっとしてました。

全体的には相変わらずじわっといらっとする人の描写がうまい作者さんだなぁと思いながら、いらっとモヤモヤ心をざわつかせながらの一冊でした。イライラモヤモヤしながら読むの疲れるのでこのシリーズは(スカッとする展開もあるんですが)比較的元気なときに読むようにしたいです。

これは経費で落ちません! ~経理部の森若さん~6
青木祐子
オレンジ文庫(2019.07)
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