宮廷神官物語 選ばれし瞳の少年 / 榎田ユウリ

本の感想, 作者名 あ行榎田ユウリ

宮廷神官の鶏冠は、王命を受けて「慧瞳児」と呼ばれる奇跡の少年を探しに寂れた寒村にやってくる。そこで慧瞳児と予言された名前と同じ名前を持つ天青を確保した鶏冠は、天青の友人で凄腕の青年農夫・曹鉄とともに王都に向かうことになる。しかし慧瞳児の出現を歓迎できない一派による襲撃をうけた一行は……

子虎がかわいいなー!

ちょっと前(だかだいぶ前)だかにシリーズが完結したお話を読んでみることにしました。ビーンズの元気な男の子の物語はわりとツボにくるのが多くて好きなんですが、これもなかなか。野生児の天青が、選ばれた少年として国を導いていく、という物語になると思うんですが、それでいいですかね。

メインと思われる天青・曹鉄・鶏冠の三人が徐々によいコンビネーションを発揮していく所が楽しかったです。あとは、王子さま。いやーこれはちょっと私騙された。あれがあれかな、というのはあったんですが、まさか詐称してたとは!(楽しかったです)鶏冠が我慢に我慢を重ねている「肉好き」ネタが結構好きなんですが、今後これがポイントになることはあるのかなぁ。次は天青が新天地でたぶん四苦八苦する話と思うので続きも楽しみ。

宮廷神官物語 選ばれし瞳の少年
榎田ユウリ/カトーナオ
角川ビーンズ文庫(2007.10)
amazon/honto