長崎新地中華街の薬屋カフェ / 江本マシメサ

本の感想, 作者名 あ行江本マシメサ

ドラッグストアで働く藤子は長崎の小規模店舗に異動となったが、なれない業務と人間関係とクレーム処理にストレスがたまり、街中で倒れ込みそうになる。通りがかったワンに助けられた藤子はワンのおじが経営しているという薬屋カフェに招待される。

ワンコなワンくんかわいい。

長崎のドラッグストアと「薬屋」カフェを舞台にした、ほのぼのラブストーリー(になるかならないか、これはこの巻ではならないぞ……?と思ったらすべりこみでなった)。大きな事件が起こったような起こらないような、の日常を切り取ったお話でした。「お仕事」小説というジャンルがあるのあらそれにも該当するのかな、というドラッグストア業務が少々興味深いものがありました。

がんばりやの藤子さんとがんがん攻めるワンくんのストレスの溜まらないほのぼのとしたやりとりが良いもの。ソフトな物腰でぐいぐい行くワンくん、すごいなぁと思ってました。ワンくんはたぶんあれだなーと思っていたところ、想定通りのところに落ち着いて私の推理力(へっぽこ)もたまには冴え渡るな!と自画自賛しておりました。

ワンくんが実は若干こじれているものの、全体的にはやさしくてほっこりして安心して読めるお話なので、疲れたときにまったりと読みたい物語だなぁと思います。

長崎新地中華街の薬屋カフェ
江本マシメサ
小学館文庫キャラブン!(2018.07)
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