陛下、心の声がだだ漏れです!2 / シロヒ

本の感想, 作者名 さ行シロヒ

様々なトラブルから延期されていたカイゼルとツィツィーの結婚式の準備が本格化し、ツィツィーの花嫁衣装を作るために話題の仕立て屋を呼ぶことになる。そして時を同じくして、カイゼルがツィツィーのために手に入れた宝石のとある問題から、カイゼルの養父の領地に向かうことになったカイゼルとツィツィー。しかし、カイゼルと養父の関係はあまり良くないようで二人の関係にツィツィーはこころを悩ませる。

相変わらず二人とも可愛らしくてほっこりしました。

うっかりすると人の心を読んでしまう小国のお姫様と、見た目が怖いものの内心ではお姫様を溺愛してる鉄面皮の皇帝陛下の結婚までの道のりの2冊目。二人がこじれるわけないわーと色んな意味で安心して読めるお話だろうと思っていましたが、想像通りで満足です(笑)。

今回は「ドレス作りと女性の社会進出のお話」と「陛下のこじれた義親子関係の話」の大きく分けて2つのトピックを中心に、ツィツィーを愛でる陛下を楽しむという感じだったんですが、色々あったものの最後に一言でまとめたら冒頭の一言というか、「大国に嫁いだお姫様のその後のハッピーエンド」のお話で楽しかったです。陛下のこじれた義親子関係については、まあそうですよねそうなってますよね、似たもの義親子!と落ち着くべきところに落ち着いて、この思ったところに落ち着いて行く過程を見るのが楽しい!と心穏かやに読めてよかったです。

そして、本編とは離れておまけの短編の陛下の腹心のお見合いの話。最後の一人だろうな、そうだろうな、いいぞ!もっとやれ!というような余韻で大変良うございました。本編のテーマもきれいに補完していて満足です。

陛下、心の声がだだ漏れです! 2
シロヒ/雲屋ゆきお
ビーズログ文庫(2021.10)
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