本の感想山本瑤

城の妖精たちを一応「抑えていた」レプラホーンが少しの間度に出てしまい、城の妖精たちが騒ぎ出す。そこに現れたのは、現女王にも祝福を与えたことのあるという完璧なハウスキーパーのオーク夫人(妖精)。ケイトリンを狙う妖精王の使いと知りつつもオーク夫人を受けいれたケイトリンだが、近日中に女王の名代としてやってくる老公爵が城に到着する日が近づいていており、その対策にも追われることになる。

気位の高い黒ウサギが役得すぎて。

本の感想彩本和希

美形をネタに妄想することを趣味とする漫研部員の宮古は、その威圧感から「少佐」と恐れられる剣道部員の多聞と何故か仲良く、友達なのに多聞の怜悧な美貌をネタに妄想するという日々を過ごしていた。学年トップレベルの美女からの告白を多聞が断った事への不満から多聞とギクシャクする宮古は、「島まるごと学校」からの帰りの船の最終便を逃してしまい、学校で一夜を過ごすことを決意するが……

コバルト文庫の現代もの、楽しかったです。

本の感想, お気に入り, 作者名 あ行彩本和希

名家の姫ながら圧倒的な剣の使い手である葵は「外来種」と呼ばれる毒を撒き散らす植物の駆除を専門に行う桜花衆の頭領に任ぜられる。鬼副長と呼ばれる和狼にあきれられながらも頭領業に精を出す葵は、新種の「外来種」を生み出す謎の異人僧・幽玄と対峙することになる。

ラブでコメながらもシリアスなよい少女小説でした!

本の感想, 作者名 さ行白川紺子

穢れ神と戦い行方をくらましていた千依神が戻り、「朱華姫」として正式に宮中に迎え入れられた蛍だが、蛍を追いだそうとする何者かによる嫌がらせが続く。柊とともに犯人探しをする蛍は、柊の兄・萩の母である皇后に出会い、彼女の持つ闇の一端に触れてしまう。

いきなり完結してしまった……残念。

本の感想, 作者名 さ行清家未森

狂信派にロジオンと共に囚われたミレーユは 教主からリヒャルトに婚約を解消するという手紙を書くように強制される。ミレーユの書いた手紙が市中に出回り、ミレーユの立場が危なくなることを危惧したリヒャルトは、ミレーユの捜索と平行して、フレッドにとある協力を要請する。

そ、そこへ直れ!と何回か思いました。

本の感想, お気に入り, 作者名 た行谷瑞恵

英国で図像学を学んだ千景は、育ての親である祖父の死をきっかけに日本に帰国し、祖母の経営する「異人館画廊」に戻ってくる。千景の幼なじみである透磨が経営する画廊が盗難されたゴヤの絵を買い戻すことになり、千景はその絵の真贋を確かめるために「秘書役」として透磨の手伝いをすることになる。

絵に込められた謎を読み解く図像学を利用したちょこっとミステリー、面白かったです。

本の感想, お気に入り, 作者名 あ行石田リンネ

年齢一桁の少女しか愛せない伯爵家の跡継ぎウィラードは、親のプレッシャーから逃れるために騎士学校に通う14歳のアイリーチェに偽装恋人の仕事を依頼する。天涯孤独の身で休日は仕事に明け暮れるアイリーチェは二つ返事でこの仕事を引き受けることになるが、想像以上に誠実な「恋人」であるウィラードにいつの間にか惹かれていき……

ウィラードさん、想像以上にHENTAIさんだった。

本の感想, お気に入り, 作者名 や~わ行・他我鳥彩子

不幸家系のブランシュ子爵令嬢ディオナは、現世での幸せを諦め、来世で幸せな人生を送るために善行を積み重ねることを生きがいにしていた。そしていつか来ると思っていた「借金のかたに父より年寄りの業突張りの商人に嫁ぐ」事になり、その道中妙な三人組に魔界へとさらわれてしまう。そこではナハトと名乗る魔族の王子様が、魔王になるために「聖憐の刻印」を持つというディアナを嫁に迎えるために待ち構えていた。

全編ギャグかと思えば意外にシリアスなところもあり、悔しいけど面白かった……

作者名 あ行小田菜摘

なりゆきで東宮妃(候補)となった塔子は、東宮妃への道を回避し熊野に戻ることを画策していたが有効な手立てを講じられずにいた。そんな折に、東宮の義理の母である縋子のお召を受けて面会した塔子は、思いの外縋子に気に入られてしまう。東宮の帰京が刻一刻と近付く中、縋子の命令でなし崩しに東宮の殿舎に移ることになった塔子に、いけ好かない左近衛大将が思わぬ提案をしてくる。

縋子さまが良いポジションだった。

本の感想, お気に入り, 作者名 あ行石和仙衣

神が一時休む地・徒野の巫女の雪荷は、最高神・伊宇夜に見初められ、伊宇夜神の巫女として神殿に向かうことになる。しかし、神殿に向かう道中に襲われ、隠れ里の神への生贄として売られてしまう雪荷は絶体絶命のところを炬と名乗る若神に救われる。成り行き上、炬は隠れ里の新たな土地神となり、雪荷は里の巫女として里を豊かにすることを決意する。

古事記をベースにした神と人の恋物語、面白かったです。