流血女神伝 喪の女王4 / 須賀しのぶ

本の感想, 作者名 さ行須賀しのぶ

修道女としてガンダルクを訪れていたカリエはミゼーマ宮に呼び出され、そこでバンディーカ女王と対面する。バンディーカの熱意と聡明さに惹かれるカリエであったが、同時に何とも言えない違和感を感じ取る。


世間は最終巻の感想で溢れているのに、まだまだ中盤です。半分です。まだまだ未読のドキドキワクワクな世界があるかと思うとある種の優越感です(←アホ)。まだしばらくたどり着けませんよ。

今回は前巻に引き続きパンディーカ女王の物語でした。最後まで強く、そして脆いところのある女王様だったのだなぁとしんみりしてしまいます。ついに王位についたネフィシカについては、せっかくバンディーカが築いたものをぶちこわしてしまいそうな雰囲気があるだけに心配です。三姉弟の中で一番国を思っている、と他の二人が認めてはいますが、長年積もり積もったものがあるだけにどの方向に行ってしまうか。
ストッパー役として唯一期待できるイーダルについても、今回彼の闇が明らかに。いつもの軽い面白いイーダルから急転直下でああなったものだからちょっとびっくりです。しかし、根は自分大好きな愉快な殿下だと信じていますし、そうあってほしいと願ってします。

そしてあれだ、サルベーン。久しぶりにドタマカチワッタロカという行動で。あーあ。こうなったら早くラクリゼ姐さんに復活していただき性根をたたき直して頂きたいところ。静かな不気味さを見せるエティカヤややっぱり先が気になるルトヴィアなど、周辺諸国の動向を含め続きが気になるーので続きもちゃきちゃき(略)。

img流血女神伝 喪の女王4
須賀しのぶ/船戸明里
集英社コバルト文庫(2006.08)
ISBN:4-08-600803-3
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