道果ての向こうの光 / 秋月アスカ

本の感想, 作者名 あ行秋月アスカ

馬車にひかれて死んだはずの平凡な町娘ユーナ。自殺を試みたという国の宝である聖女シュリアスティーナ。全くの同時刻に起きた事件がきっかけで、ユーナは聖女の体に入り、聖女の魂がいえるまで聖女の体を維持するという役目を押しつけられる。よく分からないまま聖女としての日常を送ることになったユーナだが

じりじり。どうなるのかとても気になる!

ネット小説シリーズのかなり初期の一冊。今更読んでみました。ゴロゴロよりむしろじんわりと重たい物語。
ネットで連載しているのはほとんど追いかけていたんですが、オリジナル要素というか書き下ろし要素があってネットの時と若干展開が違っていたのでそれはそれで面白かったです。

極悪非道の冷血聖女の「中の人」になってしまったユーナが周囲の目にも負けず、少しずつ自分なりの道を歩んでいく姿に思わず応援したくなります。そして、聖女の変貌に周囲も少しずつ影響されていくところとか、熱くなります。聖女が今までやって来たことが「酷い」ことですが、聖女がなぜその行動をとっていたかということを(ネットでもう少し先の所まで読んで)知っているので、いろいろなんだか辛いなーという気持ちにもなります。

とりあえず、とても気になるところで終わっているので続きも読みたいです。ネットとまた違った展開が待っているようなので楽しみ。

道果ての向こうの光
秋月アスカ/岸田メル
イーストプレス(200.02)
ISBN:978-4-87257-880-5
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