はなうたう―淵国五皇子伝― / 古戸マチコ

本の感想, お気に入り, 作者名 か行古戸マチコ

淵国の第四王子・善の呪いを解き、彼と婚約したカナンだったが、善との結婚に不安を感じる日々を送る。そこでカナンはそれぞれの皇子を先生に「花嫁修業」をしてマリッジ・ブルーをはらそうとし、近頃カナンに対して複雑な感情をもてあます律はカナンに琴を教えることになる

律がかわいすぎてどうしようかと思った。

シリアスなのかへんてこなのかどっちとも言えない、その身に「呪い」を宿した皇子様と、不思議なツタにとりつかれてたカナンの物語第二弾。前巻でめでたく憧れの人とゴールインしたかに見えたカナンでしたが、その前途は険しかったです。遠くから見る分にはただのバカップル(もどき)なんですけどね。
今回はそれぞれの呪いの他に、母親達の想いも描かれていました。母の愛は大きく、深い。そしてあの謎すぎる皇帝も今回は若干謎を振りまきつつおとなしめだったのが非常に恐ろしい気がします。次以降なにするんだろう……。順当に行けば五冊くらいのシリーズになりそうで、徐々に明かされていきそうなところがまた憎いです。続きも楽しみ。

とまあいろいろちょっと真面目に考えてみたりしたんですが、もう、律が、決まりに逆らえない律様が……本当に、本当にかわいくてどうしようかと思いました。もちろんカナンに見せる遅咲きの初恋もかわいいんですけど、お兄ちゃんが好きすぎて!いや五兄弟みんな仲良くて素敵なんだけど、律の決意がかわいくてかっこよくて!あまりにもツボだったので一人で違う意味で転がりました。仲のいい兄弟モノ大好き。

imgはなうたう―淵国五皇子伝―
古戸マチコ/鳴海ゆき
一迅アイリス文庫(2010.10)
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