鏡の国の魔法使い / 山本瑤

本の感想, 作者名 や~わ行・他山本瑤

孫の顔が見たいという国王の陰謀により、仲良くしないと離宮行きを宣告されたシリンとティファニー。無理な命令に混乱するティファニーに、さらに第二王子を王位継承者にと望む王妃がある陰謀を企てる。

素直になれないふたりにジタバタ。

王様のわがままのために王子とその嫁が嫌々ながら仲良くせざるを得ない状況に追い込まれるシリーズ第4巻。
シリンへの恋心を自覚したティファニーだが、その想いを知られるわけにはいかないと素直になれない。そしてシリンはシリンで(本人はたぶん意識していないのだけど)お前もうさっさと気付けよそれは愛とか恋とかそっちだろ!というティファニーへの執着があるものの、やっぱり素直になれずに……と素直になれないふたりの織りなすじりじり感がさらにひどくなっていました(ほめてる)。

魔王のルーファスへの攻勢も激しくなり、宮廷内にも不穏な影がちらちらと。この国、本当にかなり危険な状態で離宮!とか言っている場合じゃないんじゃないかとか思わずにいられませんが、次は離宮行きっぽいですね。すごくドタバタしそうなので(読んでる私が)楽しみです。

img鏡の国の魔法使い
山本瑤/明咲トウル
集英社コバルト文庫(2010.07)
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