嘘つきは姫君のはじまり 少年たちの恋戦 / 松田志乃ぶ

本の感想, 作者名 ま行松田志乃ぶ

東宮妃候補の座を辞退し、薫子と共に初瀬に引き篭もった宮子は初瀬で五節の姫らとともに、東宮に想いをはせながらも心安らかに過ごしていた。一方、宮子の秘密に気付いた東宮は、蛍の宮の助力を得て五条の邸に向かい、そこで真幸と対峙する。

蛍の宮関係が 唯一の いやし……

タイトル通り、少年たちが愛しいあの子のためにガチで勝負した一冊。幼なじみ派とか東宮派とかそういうところはもう超越している本シリーズ [1]とかいいながら、私はどちらかというと幼なじみ派で……いやもっというと蛍の宮派なんですが!、今回も楽しいというかワクワクというか手に汗握るというかで非常に濃い一冊でした。

宮子を手に入れるために動くことを決意した東宮、宮子の想いを守るために「嘘」を貫き通した真幸。どちらも格好良く凛々しく、素敵だなぁと思いました。真幸関係で言えば、有子姫の恋模様にもやきもき。どれもこれもが丸く収まる事はないとは思いますが、最善の結果になればいいなぁと思います。
ミステリー成分も今回は振りだけだったし、今巻のヒキがえらいことになっているので続きが早く出てほしい、な……。

img嘘つきは姫君のはじまり 少年たちの恋戦
松田志乃ぶ/四位広猫
集英社コバルト文庫(2010.02)
bk1/amazon

References

1 とかいいながら、私はどちらかというと幼なじみ派で……いやもっというと蛍の宮派なんですが!