恋する王子と望まれない婚約者 / 小椋春歌

本の感想, 作者名 あ行小椋春歌

ようやく元に戻ったモニカと、無事モニカの心を射止めたアレクシスは国に戻るが、モニカの父親は言うに及ばず、アレクシスの父である国王までもが二人の婚約を認めないという。しかも、王宮ではアレクシスの第1婚約者候補まで滞在しているという。なんとかモニカとの婚約を認めてもらおうとするアレクシスとモニカにとある「罠」が仕掛けられてしまい……

総じて反対派しかいないとか、どれだけ四面楚歌なんだ…アレク王子。

王子様が貴族のお嬢さんを好きすぎて、熱烈に追いかけすぎたために行方をくらまされたけど、愛の力で再会して両思いになって帰国したものの、従者以外みんな反対派だよ!どうすんのこれ!と、デビュー作のはちゃめちゃコメディの続編でした。

アレクがこの婚約を周囲から反対されているのはもう自業自得としかいいようがないので同情の余地もありませんが、それでも、理性と戦い続けて信頼を得ようとする姿は、なかなかによい王子でした。ゲストキャラのお姫様もかなりいい性格してたなぁ……恋する女性は強い。

しかし、1作目と同じようなテンションで行き続けるのは大変ですね。前作ほどのパンチは感じられなかったのは事実で、少々スピードダウンしていたように感じました。どうやって二人の婚約が認められるのかも気になるところですが、違う作品も読んでみたいなぁと思う部分もあったりで悩ましいところです。

img恋する王子と望まれない婚約者
小椋春歌/加藤絵里子
B’s-LOG文庫(2011.09)
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