恋するエクソシスト2 / 梨沙
夏休み後半戦、雅の父親の知り合いの経営している古民家に泊りがけで遊びに来た刻子たち一行は、この旅行が雅の父により雅の修行のために仕組まれた罠だということを知る。神社の一角にある古民家に滞在するが、ジャンは神社の神域に当てられて体調をくずすわ、金之助は良からぬのを見てしまうわでてんやわんやで……
悩める少年があざとい(褒めてる)。
今回は表紙からわかるように恋と苦悩する少年・雅君メインの一冊。このシリーズ、表紙はこれで攻めていくんだろうか……眼福かもしれない……。タイトルになっているはずのエクソシストは清浄な空気のお陰でダウンして(ほぼ)役立たず、変わって「黒ジャン」が現れて刻子は振り回され、雅は雅で父親の知り合いに振り回され、更に滞在した町の妙な怪奇に巻き込まれて、と若者よ頑張れと思わずにいられない一冊でした。
雅が刻子を守りたいと思っている割には修行を拒絶したり(その理由も語られはするんですが、ちょっと納得いかない)、黒ジャンがちょっと唐突かなぁと思ったり、ジャンのオタクさが味といえば味だけどやっぱりちょっと引くなぁ、というところはあるんですが、全体的にはドタバタワイワイと楽しかったので続きのんびり待ちたいと思います。個人的にはジャン推しなんだけど(なんやかんや言いながら、あの不安定さがなんともいえん)、雅君の頑張りに期待)。