白桜四神 お見合いは三つ巴 / 伊藤たつき

本の感想, 作者名 あ行伊藤たつき

性別を偽り白虎家の跡取り白桜として生活する里桜は、他の四家の跡取りとともに宮廷に出仕することになり、そこで青丞の従妹姫・胡蝶と誼を結ぶ。女であることがばれたと戦々恐々とする白桜は、「里桜」に熱烈に求婚してくる青丞と、「白桜」に求婚してくる胡蝶と両者とのお見合いを同日にこなすという日程を組まれてしまい……

うわー、混沌としてるなぁ。

家庭の事情でやむにやまれず男装生活を始め、最初はさっさと引きこもる予定だったのにやむにやまれぬ事情で男装生活が続き、女としては(男装姿の)友人兼ライバルに求婚され、さらに「男として」も姫君に求婚されて……、といろいろと込み入った話になってきました。さらに白桜の持つ「秘密」を探ろうとする人がちょっかいをかけてきて、気付いちゃった人は一人で悶々として、と白桜の知らないところでも込み入った話になってきて。「なんでこの人気付かないんだろう」と言うのは前巻からの引き続きなのですが、ドタバタがいろいろ楽しいのでまあいいかなぁー、と。
お見合いブッキングの回避作戦は、それしかないよな、という手段で回避していましたが、これがもとでまた話がややこしく。里桜としては「微妙」なところなのでしょうが、これが原因ではっきり自分の気持ちに気付くという展開が見えてきてこれはこれで楽しみです。
今回からカラーピンナップが付くようになったらしく、そしてこの巻のチョイスはおかしいでしょう(少女小説的に)と思いましたが、続きはどうなるのかな。

白桜四神 お見合いは三つ巴
伊藤たつき/硝音あや
角川ビーンズ文庫(2013.10)
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