お飾り王妃になったので、こっそり働きに出ることにしました~うさぎがいるので独り寝も寂しくありません!~ / 富樫聖夜

本の感想, 作者名 た行富樫聖夜

小国ロウワンから大国ルベイラのジークハルト王に嫁いだロイスリーネだが、ジークハルトには他に想い人がいるらしく離宮に監禁状態となる。憂さ晴らしのためにたまたま見つけた抜け穴から城下に降り、たまたま助けてもらった街の食堂で、リーネとして給仕のバイトを始めたロイスリーネだが、偶然聞いてしまった「ロイスリーネ王妃」に関する陰謀の調査を「リーネ」として手伝うことになる。

もふもふのうさぎがかわいい。もふもふは正義。

タイトル(サブタイトル含む)がめちゃくちゃ長いんですが、タイトルでだいたい説明がついてるお話でした。もふもふは正義。
たぶんうさぎはアレだろうな、という序盤の予想はそのまま正解で(そうじゃなかったらなんだってーと、たぶんちゃぶ台ひっくり返してる)、そのあたりはいいんですが察しの悪い読者なのでうさぎ以外のとあるあれこれの正体であと2回くらいは驚いてます。いやその2回もベタと言うか、まあそうでしょうね!というようなネタではあり、私はうさぎの正体の予想に満足してそれ以外のところにはまでは考えが及んでなかったのですが……。
このあたりは何書いてもネタバレになりそうなため、1巻目なのでこのあたりで。

ロイスリーネとジークハルトのすれ違いについては、ジークハルトの説明不足が(諸事情があったとはいえ)諸悪の根源なので、そのあたりが解消されたらノーストレスでまとまってよきかよきかな、でした。ベタながらもすれ違いっぷりを眺めるのは楽しかったですし。ジークハルトの「想い人」のロイスリーネの勘違いは、ご愁傷さまとしか言えないんですが……(そこでもう一歩踏み込む男気があればこじれなかったのに、と外野からニヤリとしていました。若干のヘタレっぷりが楽しい)。
ロイスリーネの秘密やらジークハルトの呪いやらは解決してなくて、3巻か5巻完結コースかなぁという出だしの一冊感満載のお話だったので続きも楽しみにしています。

お飾り王妃になったので、こっそり働きに出ることにしました~うさぎがいるので独り寝も寂しくありません!~
富樫聖夜/まち
ビーズログ文庫(2020.04)
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