月の魔法は恋を紡ぐ~特殊な嗜好はハタ迷惑~ / 富樫聖夜

作者名 た行富樫聖夜

幼少時からその美貌をもてはやされていた伯爵令嬢リーフィアは、10歳の誕生日に幼女趣味を持つ魔法使いにより、その輝くばかりの美貌を当たり障りのないものに変えられてしまった上に外見の成長を止められてしまう。18歳になっても見た目10歳のリーフィアはひきこもりの生活を送っていたが、王宮に上がり王女の遊び相手を努めつつ元の姿に戻るための情報収集のために貴重な本が納められている図書館で情報収集を行うが……

一歩間違えればかなりきわどいお話ですが面白かったです。

あらすじから(きわどそうだけど)面白そう、となんとなく読んでみた一冊。ドタバタラブコメで面白かったです。いやこれでもラブがメインになったら王子さまがどう考えても一見へんた……いやなんでも。だって王子さま博愛主義で10歳から80歳までがストライクゾーンらしいし。一番へん(略)は諸悪の根源の幼女趣味魔法使いでした。

普段(見た目10歳)でも新月の時だけ魔法の力が弱まり元の姿に戻るため、謎の美女を追え!とばかりに追い掛け回されるリーフィアと、結構策士だった王子様のやりとりが楽しかったです。リーフィアの一番欲しい言葉をすぐにくれるというあのあたりのやりとりとか、リーフィアがすとんと恋に落ちてしまったところあたりは少女小説っていいなぁ、と。しかし、一歩間違えれば絵的にはアレンなので、心やすまる暇はない(笑)。

執念深い魔法使いはまだまだいろいろと暗躍しているようで、一件落着!とはいかなかったので続きも出るのかな?

月の魔法は恋を紡ぐ~特殊な嗜好はハタ迷惑~
富樫聖夜/緒花
ビーズログ文庫(2015.05)
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