宝塚-花組 / 虞美人―新たなる伝説―

素人の観劇日記宝塚, 花組

花の道の桜花組の「虞美人」を見てきました。
ストーリーもさることながら、個人的にはとてもいろいろ眼福すぎてとても満足です。娘役さんのお衣装がかわいかったんだ!
ツボは張良と劉邦でした。
あと、花の道の桜があまりにもきれいだったのでとりあえず冒頭にどどんとはっておきます。

歴史上の事実としてしか楚漢戦争を知らないし、登場人物がすっごく多いし混乱しそうということで、司馬遼太郎の「項羽と劉邦(全三巻)」をがっつり読んでから行ったので、主要人物は誰が何だか分からないとか、話がとんで意味不明とか分からなくなることはなかったです。ただ、本を読んだときにも思ったのですが、時代が時代だけこの人達の土台とする思想がよく分かっていないというのもあって若干考えているところが意味不明というのがありましたが……そんなところはどうでもいい、とにかく項羽と劉邦がよいライバルでした。

項羽さんはまっすぐ生きすぎた人なんだなぁと思いました。序盤は嫉妬して虞姫にえらいことするし、まっすぐさを利用した張良のわなにこてんとはまっちゃうし。カリスマ性のある軍神的ポジションがすっごいはまってて真飛さん凄いっ!と思いました。まっすぐな熱い役が似合うなぁ。あと、「がおー」の所には不覚にもキュンとしてしまいました。
対するヒロインの虞美人。さくらのねえさんの退団公演ということですっごいオーラがでてた!儚げオーラ!美人オーラ!個人的には尽くす女というのが苦手ですがなんかすごくよかったよ!
続いてツボポイントの劉邦さん。情けないところとか人タラシのところとかすっごいよかったです。壮さん、この人楽しんでやってるんじゃない?と思うほどノリノリで見ていて面白かったです。
一番のツボポイントは劉邦の軍師・張良先生だったりします。前々から思ってたんですが、どれだけ暑苦しい舞台であろうと未涼さんの周りだけはすっごいさわやかな風が吹いてますよね……気のせいじゃないと思う。物腰丁寧だけど侮れない軍師が似合いすぎていました。

組み合わせで言えば虞美人と項羽よりも項羽と劉邦(義兄弟的に)……じゃなくて韓信と桃娘がツボ、ツボ!男装の麗人とかそういうくくり抜きにしても、桃娘さんのかわいさにキュンキュンしてしまいました。それと比例するがごとく華形さんの悪役っぷりにニヤニヤしてしまいました。性格悪い悪役凄い凄い。よく考えてみると韓信があんまり活躍してなさそうな気がしますが。あの愛の告白シーンでチャラということにしておこうと思います。

フィナーレもとても満足でした。今回確信したんですが、私、男役さんのチャイナ服好きみたいだ(参照:ネオ・ダンディズム!)。今回はチャイナ服っぽいスーツとお帽子でしたが、めっちゃつぼったかっこいい!デュエットダンスもよかった!さくらのねえさんに惜しみのない拍手!そしてエトワールの一花ちゃんかわいい!ようやく娘役さんの綺麗なお衣装!とウハウハしながらの観劇でした。

総評:なんのかんので結構好き。