英国マザーグース物語 婚約は事件の幕開け! / 久賀理世

本の感想, お気に入り, 作者名 か行久賀理世

冒険家である父の死去後、長男が家督を継いだアッシュフォード子爵家の令嬢セシルは、「婚約者とは結婚まで会わない」ということを条件に、兄が整えた婚約を承諾する。さらにセシルは、身分と性別を隠して新聞記者見習いとして働き始めるという大冒険まで始めてしまう。そんなセシルの相棒となった絵師のジュリアンは、なにかと不思議な良家の子息のようで……

イギリスで男装で相棒が実は…とか、美味しすぎた!

面白いよーという評判を聞いていたんですが、2巻発売を前にようやく読みました、19世紀の大英帝国を舞台に繰り広げられる、子爵令嬢セシルの男装記者見習い奮闘物語。頑張って男装していますが、気づかれないと思っているのは本人のみ、という状況はこれはこれでおいしいですね!がんばって隠そうとしている様子がかわいいかわいい。あ、あと苦労性で妹弟大好きなお兄ちゃんはいいものです。お兄ちゃんとジュリアンの反省会だけでも読み続けていたい(笑)。
マザーグースをモチーフにした事件を3つ取り上げる連作形式のお話で、お手軽に読めたのもいいですねぇ。推理モノとしてどうかは、推理モノをそんなに読まないのでなんともいえないんですが、暴走する探偵(セシル)を冷静にサポートする助手(ジュリアン)のコンビネーションが面白かったです。

セシルが新聞記者(見習い)になった理由とその顛末はもうちょっと引っ張るのかなぁと思っていましたが、一応今巻で決着済み。とはいいつつ、まだまだ背後に大きな問題もあるので、これからどうなっていくのか楽しみです。セシルが婚約者の真実をしったときにどうなるのかも楽しみ!

英国マザーグース物語 婚約は事件の幕開け! (英国マザーグース物語シリーズ) (コバルト文庫)英国マザーグース物語 婚約は事件の幕開け!
久賀理世/あき
集英社コバルト文庫(2012.02)
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