裏切りの杯を干して バンダル・アード=ケナード / 駒崎優

本の感想, お気に入り, 作者名 か行駒崎優

膠着状態に陥ったガルヴォと戦の最前線にやってきたバンダル・アード=ケナードは、傭兵嫌いのエンレイズ軍司令フレイヴンに雇われる。両軍のにらみ合いが続く中、エンレイズが捕らえた奇妙な「捕虜」に事態打開の鍵があると考えたシャリースは、捕虜に接触しようとする。一方、ストリーの商家で働き口を得ていたバンダルから「追放」されたアランデイルは、ストリーの有力者殺害の真相を調査に来たヴァルヴェイドに再会する。

相変わらず、面白かった!

おっさん傭兵たち(たまに若いのもいる)+白狼エルディルちゃんが大活躍する傭兵隊の物語、バンダル・アード=ケナードの新刊上下巻。謎に包まれた戦況に謎に包まれた有力者殺害事件、さてはてこの2つの謎はどのように解き明かされるのか(そもそも関係あるのか)と謎が謎を呼んで(上巻)、あれよあれよと綺麗に解決していって(下巻)読んでいて爽快でした。アランデイルさん関係はたぶん「あれ」なんだろうな、と思いつつ、傭兵隊に妙に馴染んだ若者については予想外で、さらにバンダルの「任務」についても予想外で、なるほど!と膝を打つ事件の真相にワクワクしました。
シャリースの頭の回転のはやさといいますか、姑息さが気持ちいシリーズですね!エルディルちゃんの大活躍もとても気持ちのいいもので(可愛いし。狼だけど)、次巻にも期待しています。フレイヴンがすごく不幸な立ち位置なんですが、ぜひ準レギュラーの地位を確保していただきたく……シャリースにいいように使われることに眉間のシワを寄せながら対応してしまう的ポジションに期待。
派手じゃないんだけど、地に足のついた展開とじんわりくる「ワクワク」感が非常に好きなシリーズです。

裏切りの杯を干して(上) バンダル・アード=ケナード
駒崎優/ひたき
C-novels Fantasia(2012.09)
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裏切りの杯を干して(下) バンダル・アード=ケナード
駒崎優/ひたき
C-novels Fantasia(2012.11)
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