マリエル・クララックの結婚/ 桃春花

本の感想, 作者名 ま行桃春花

結婚式2日前にマリエルとシメオンは注文した結婚指輪を取りにいくが、そこで窃盗事件に巻き込まれてしまう。このトラブルを発端として、マリエルとシメオンは結婚式当日まで会場にたどり着けるかどうかのギリギリの状況に陥ってしまう。

ちゃんと結婚式できてよかったね……と涙を拭いそうになった。

続・そんなに簡単に結婚させてなるものかのシリーズ4冊目。最初の窃盗事件のドタバタを最後まで引っ張るのかなぁと思っていたら、中盤から(窃盗事件と関係あるものの)また別件の妨害が入ってきて、最後の最後まで息もつかせぬ展開で手に汗を握りました。マリエルが事件に首を突っ込むよりも、巻き込まれてドタバタするほうが、「マリエル、ちょっと保護者の話聞いて!」というツッコミなしに心穏やかに読めるので(展開は心穏やかではない)、個人的には今巻の事件が一番好きかなぁと考えています。
今回面白かったのは、酔い潰されたシメオンさんなんですが、今まで(マリエルに惚れているという点以外は)完璧超人なのに、まさかそんな弱点があったとはーというところですねぇ。マリエルじゃないですけど、これはギャップ萌え……かわいい。あとは悪役令嬢オレリア様が頼りがいがあって素敵でした。やっぱり時代は悪役令嬢だ。

最後の最後はオールスター総出演でなんとかゴール!というジェットコースター的展開が楽しい結婚編でした。

マリエル・クララックの結婚
桃春花/まろ
アイリスNEO(2018.01)
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