マリエル・クララックの蜜謀 / 桃春花

本の感想, 作者名 ま行桃春花

シメオンと無事結婚したマリエルは、新婚旅行を兼ねてシメオンの祖父に挨拶するためにフロベール家の領地の一つである離島に向かう。船旅を満喫していたマリエルだが、海賊の襲撃とフロベール家の荷物に対する疑惑とまたトラブルに巻き込まれてしまう。


シリーズ5冊目で新婚編。今までも十分甘かったんですが、結婚したことで自重しなくなったシメオンさんのおかげで更に甘くなりました。ごちそうさま、堪能させていただきました……。今回は離島への旅行編ということでセヴラン王子の出番がなく、マリエルに対するツッコミが不在でどうなるのかと思っていたのですが、物怖じしない少年がシメオンに突っ込むなどして違う観点からのツッコミが楽しかったです。マリエルもシメオンもお互いにベタぼれで、(暴走はするものの)マリエルが比較的落ち着いた考えをしているので二人の歳の差を気にしてなかったのですが、そうだな、これ結構歳の差だな……ということを改めて突きつけられるシメオンが面白かったです。

のんびり新婚旅行と思わせておいて、海賊騒ぎ、密輸、そして過去の事故と重ための展開で一筋縄ではいかないところはさすがだなぁと思いました。続きも楽しみ。

マリエル・クララックの蜜謀
桃春花/まろ
アイリスNEO(2019.04)
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