お飾り王妃になったので、こっそり働きに出ることにしました ~旦那がいるのに、婚約破棄されました!?~ / 富樫聖夜
悪役令嬢モノのシリーズではなかったのに悪役令嬢モノのムーブメント(笑)。
本人も気付かぬ生来の能力から怪しい一団に狙われている王妃ロイスリーネと、呪われているのでなかなか普通の夫婦になれない国王ジークハルトのお話の2巻目。うさぎのうーちゃんが相変わらずかわいい(そして強い)お話でした。そうだよ、うさぎは凶暴なんだよ……駆除の対象なんだよ……(参照:ピーターラビット怒りの湖水地方)。ロイスリーネがうさぎの正体に気付く気配が今の所まったくないのですが、これ気付いたときどうなるのかなぁ、とスキンシップ過多な状況に前巻に引き続きニヤニヤしてしまいました。何回か「陛下のうさぎ」じゃなくて「うさぎの陛下」という発言がでてるのに聞き流してる(気付いてない)んですよね。あー楽しみ。
今回の本題の「ロイスリーネを悪役令嬢と位置付けて婚約解消を迫る隣国のお花畑状態の王子様」については、もう開始数ページで決着つくくらいの状況なのに、黒幕さんによって思考回路がおかしくなっているので、周囲の人も対応するルベイラの人も大変だなぁと苦笑いで読んでいました。このドタバタがあったからこそロイスリーネのうさぎ愛と妙に強いうさぎが堪能できたというのもあるのですが。
黒幕さんは前回同様体は消えても消滅せず、というような気味の悪い退場の仕方であったし、今回改めてロイスリーネの明らかになっていない力の確認も済んだというような流れであったので、本丸との決着にも近付いているのかな?という展開でもありました。続きも楽しみです。
お飾り王妃になったので、こっそり働きに出ることにしました ~旦那がいるのに、婚約破棄されました!?~
富樫聖夜/まち
ビーズログ文庫(2020.11)
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