聖剣が人間に転生してみたら、勇者に偏愛されて困っています。2 / 富樫聖夜
変な勇者が増えた(笑)。
タイトルどおりの少女小説ファンタジー2冊目。シリーズとしては最近(2018年5月)に出た3冊目で終了のようです。今回、結構風呂敷がどばっと広がったんですがあと1冊で決着がつくのかしら?と若干の疑問点が……。魔王や聖剣のかかわりなど、結構重ための背景が容赦なく提示されている上に、聖剣に選ばれた者しか聞けないはずの聖剣の声を聴くことができる人物の存在など、かなり込み入ってきて、これ5冊くらいコースじゃないの?というそんな手応え。
今巻はヒーローからして聖剣を溺愛するHENTAIの感がある人なので(ただし、それ以外はまとも)、いまさらちょっとやそっとじゃ変な人が出てきても驚かないぞ、と思っていたのですが、緑の勇者様が変な人でした。聖剣が選ぶ人はちょっと変な人ばっかりなんだろうか。いやでももうひとりの聖剣に選ばれた人はそんなこともなさそうだったんですが、次の巻でまた変になるとかそういう展開かもしれなく、油断はできません。
そんな中で、なかなかジレジレと進むようで進んでいないルティアとアシュアルドの関係が、お互い意識せずに意識している状態というこれまたジレジレの状態で周囲の大人とともにニヤニヤと見守りたいジレジレさが良いものでした。このまますんなりとは行きそうにもないので、最終巻も楽しみにしています。
聖剣が人間に転生してみたら、勇者に偏愛されて困っています。2
富樫聖夜/カスカベアキラ
ビーズログ文庫(2017.12)
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