続・金星特急 竜血の娘1 / 嬉野君

本の感想, お気に入り, 作者名 あ行嬉野君

罪人として送られてくる女性だけが住む犬蛇の島で育った桜は、島の外を知らないまま15歳になった。ある日、男子禁制のはずの島に三月と砂鉄と名乗る二人が桜を島から連れ出すためにやってくる。桜の伯父と父の友人であるという二人と、そして島の女達とともに島を出ることを決意した桜は、干潮に合わせて島を脱出する。

やっぱり金星特急は面白い、とゾクゾクしながら読んでました。

錆丸の娘・桜を主人公に迎えての金星特急の続編。いきなり絶海の孤島だし、文明は退化してるような様子だし、そもそもあそこまで父親大好きだった桜に錆丸の記憶がないし一体どうなってるんだろう(しかもトカゲが喋りだす)と疑問点だらの幕開けから(1話目)、謎に感じていた部分の大きなところが明かされ(2話目)、最後の最後のあの人の一言になんですとーと(心の中で)絶叫してしまいました。いや本当に、相変わらずのジェットコースターでした。続刊いつですか?[1]本誌の連載は2巻目分まで進んでいるという風のうわさは聞いています

疑問は疑問としてうまく残しながらグイグイと引き込んでいく1話目ももちろん面白かったのですが、2話目がね、まさかそんなことになっていたなんてということがどんどん明かされていく2話目がとにかくすごかったです。鉄板の面白さを誇る「金星特急」シリーズなので、たぶんこのあとも色々すごい仕掛けがたくさんあって、毎回なるほどーとうなりながら読んでいくことになるんでしょうけど、とにかく1冊目でここまでびっくりしたので(私は)、今後もそれ以上のあれこれがあるかと思うと楽しみでなりません。

ネタバレを書かないでおこうと思ったら「すごかった」というような感想しかかけないのですが、とにかくすごかったので(語彙力がない)、前シリーズ読んだことある人には続編も読んでほしいし、前シリーズ読んだことない人は前シリーズから読んでみてほしいです。

続・金星特急 竜血の娘1
嬉野君/高山しのぶ
ウィングス文庫(2021.03)
amazon/honto/BOOKWALKER

References

1 本誌の連載は2巻目分まで進んでいるという風のうわさは聞いています