革命は恋の始まり~2つの求婚と目覚める想い~ / 小田菜摘

本の感想, 作者名 あ行小田菜摘

革命により後宮を追われたナクシュデルは、彼女を助けたリュステムと喧嘩をしつつもお互いが気になる存在として距離を縮めていた。クレボスの王太子レオンティウスがクランノープルに留学することになり、レオンティウスからその歓迎会に招待されたナクシュデルはリュステムに縁談があることを知る。

これはよいけんかっぷるだ。

シリーズ2冊目。後宮解散というスタート地点から始まる恋物語、今回も面白かったです。主役二人の相変わらず脱毛についての熱い応酬(そこ、それを本気でそこまで熱く語ることかと突っ込まずにはいられない)に思わず脱力しましたが……いや別に面白いんでいいんですけど……!

ナクシュデルが後宮仲間と舞踏団を切り盛りしている姿が好きだなぁ。アイハンさんの頼れるアネゴ肌なところが素敵だー。昨日の敵は今日の友。いいなぁ。ナクシュデル達が新しい人生、新しい仕事にチャレンジして雄々しく生活しているところが素晴らしい。そんなナクシュデルへの想いを募らせていくリュステムや、リュステムの縁談に心揺れるナクシュデルのあれやこれやが非常に美味しくて、大変楽しく読んでおりました。最後のリュステムのおとーさんとのやりとりのあれこれも!身分差はあるけど乗り越えられない壁じゃないな、と思うことができる良い壁だと思いました。

革命は恋のはじまり~2つの求婚と目覚める想い~
小田菜摘/雲屋ゆきお
ビーズログ文庫(2012.11)
amazon/honto