悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました3 / 永瀬さらさ

本の感想, 作者名 な行永瀬さらさ

魔王かつ王太子のクロードは何者かに襲われ、魔王であることとそれらに関係する記憶を失ってしまう。婚約者であるアイリーンに関する記憶も失い、婚約破棄を言い渡されたアイリーンだが、アイリーンは(アイリーンの)手下とともに、魔王としてのクロードの不在に動揺する魔族をおさえ、クロードの記憶を戻すための策を講じるが……

魔王分が差し引かれたクロードが純情でかわいかった、んですがやっぱり若干魔王っぽかった。

破滅エンド回避のためにラスボスを攻略したアイリーン、魔王としての力と記憶をなくした婚約者クロードをもとに戻すために四苦八苦する姿が頼もしいかったです。アイリーンの手下(下僕)が増えすぎて、あれ、この人どんな人だっけ?と思いながら読んでしまったのですが……まあこのへんは些細な問題ですね……今巻でもFDのラスボスを調教してたので、本当にアイリーンの人たらしぶりはすごい。
リリアの歪んだ愛情というか、真のラスボスはどう考えてもリリアだよなぁというようなあれこれがすごくて愛と憎は紙一重というのがある意味怖いようなすごいような。いわゆる「ざまぁ」な話ではあるのですが、今回は一番「ざまぁ」をやりきったのはリリア側にたっていた、あの人だったというのもすごく面白くて、このあたりのどんでん返しぶりも楽しかったです。

悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました3
永瀬さらさ/紫真依
角川ビーンズ文庫(2018.09)
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