ミルナート王国瑞奇譚(下) 狼さんは女王陛下を幸せにしたい! / 和泉統子

本の感想, お気に入り, 作者名 や~わ行・他和泉統子

王配をあてがおうとする宰相代行のカーイに引き続き諦めずに恋心をいだき続けるレナ。一方で、レナの誕生日を間近に控えミルナートに圧力をかけてくる隣国セレー帝国の大使であるバンディ侯爵の嫌がらせが悪化していた。侯爵を抑えるために、レナはカーイにも秘密にしている事実を侯爵に伝え手を引くように迫るが、同時にカーイにもその事実を知られてしまう。

きれいに丸く収まってよかった~!

年の差もふもふ(ラブコメ?)ファンタジー後半戦、(主にカーイが)色々こじらしているところをどううまくまとめるのかなぁ、と思っていたら、レナのあっと驚きにのあれこれで急に話がハッピーエンドに向かい始めてよかった!よかった!よかったね~!と頷きながら読んでしまった一冊でした。
レナの秘密はそっちかー、とちょっとびっくりしましたが、それよりびっくりしたのはカーイの出自、でしょうかね。幼い頃の前王との二人の生活、宰相代行としての能力といろいろ謎が謎を呼ぶ存在ではありましたが、そういう背景(かもしれない)なのであれば、たしかに納得がいくなぁとという真相(かもしれない)でした。たしかに、ここはたとえそうであってもこの距離感のままで、というのがいいかもしれませんね。色々と明らかになったあとのカーイの畳み掛ける対応の一式がらしくていいな、とほっこりとした気分で見守っていました。

もふもふラブコメ認識ではあるのですが、そこまでもふもふが全面には出ていないのでもうちょっともふもふしていたら良かったかなぁと思ってしまうところはありますが、本誌に番外編が掲載されているらしく、そちらのもふもふ度はどうかな?とちょっと期待しています。書籍化しますように!

ミルナート王国瑞奇譚(下) 狼さんは女王陛下を幸せにしたい!
和泉統子/鳴海ゆき
新書館ウィングス文庫(2020.07)
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