宝塚-花組 / 愛と死のアラビア & Red Hot Sea

素人の観劇日記宝塚, 花組

花組の真飛さん大劇場お披露目公演を見てきました。
真飛さんはさわやか青年系のしゅっとしたかっこよさが素敵だなぁと思っていたんですが、トップスターになられた公演をみて再確認です。かっこえー。眼福。
そして個人的に勝手にきゃーきゃー言ってる大空さんの花組移籍後の初大劇場ということでこちらにもそこはかとなく期待しながら見てきたんですが、かっこよかったですよ、おひげ。

そんなこんなのいつも通りのネタバレあるかもな感想の続きは以下。


■愛と死のアラビア -高潔なアラブの戦死となったイギリス人-
真飛さん扮するエジプト軍の捕虜となったスコットランド人の兵士トマスがイスラム文化にデカルチャしつつエジプト軍で活躍する話。
壮さん扮するエジプト太守の次男トゥスンとの友情が泣かせます。

私が見た宝塚作品史上二番目にヒロインが空気な物語でした。
内容の濃いらしい分厚い原作を90分にまとめるのであれば友情か愛情かどちらか片方に注力するしかなく、そして今回は友情取りましたの結果ヒロインの見せ場が悲しいことになっていましたが、個人的にはこれは有りではないかと思うのです。そしてこの暑苦しい友情が非常にいい感じでしてねぇ、正ヒロインは疑いもなく子犬系・トゥスン。トゥスンかわいかったですはい。
やんちゃな太守次男に対し、大空さん扮する太守長男イブラヒムは非常に冷静沈着なできるおひげの人。トマスとトゥスン、そしてイブラヒムの三人組がなんか好きだなぁー。あとトマスと一緒に捕虜になった医者のマクラウドさんとトマスの友情もいいです。友情万歳。

■Red Hot Sea
そしてこちらは前半黒塗りやったし続きも黒塗りか、とつっこみたくなった南海を舞台としたショー。
序盤からのりのよい熱血系の展開がよかったですねぇ、見てて楽しいショーは大好きです。
好きなのは大空さんが白スーツにグラサン三人組でちょろちょろしてた所と(こういうのを見ると生きててよかったと思う)、ちょっと愉快な幽霊船の所と、全体にわたって極彩色全開の中で一つ際だって白かった波打ち際で三組のカップルがいちゃついてたやつ(ああ、これも大空さん)。特に波打ち際は「はははは、追いかけてごらんー」を地でいく展開でして……、こういうのをタカラヅカで見るのは大好きです。

ショーは全体的にいつもと大部と趣の違った作りとなっていたように思います。とりあえず、まず実は何となくファンかもしれない女性指揮者の人の服がショーに合わせてか白かったです。そして、フィナーレがかなり画期的ではないかと。まずはお衣装がトップコンビを除きデニム生地っぽい。そして誰一人としてシャンシャンを装備せず。エトワールではなく花組版アクア5かとつっこみたくなる5人組が先陣切って歌って降りて。階段下りは斜めにくる人たちもいたし。ラストみんなが揃ってからもいつもみたいにきれいに一列にならんで、ではなく楽しそうに歌って踊っていらっしゃったし。新鮮で楽しかったですねぇ。

しかしテーマソングにつかみ所がなくて、ここまで記憶に残らないテーマソングというのも珍しい気がします。観劇後に芝居の歌が全く思い出せないというのはよくあるんですが、ショーもというのはあんまり経験ないなぁ。パンフで歌詞見ても思い出せません……。

愛と死の~は文庫なら手を出そうかなぁと思って結局手を出さず(店頭で見たのはソフトカバー:これ)だったんですが、どうもちょっとググって見た限りタカラヅカ版とえらく違う燃える展開らしく気になり出しました。トマスとトゥスンの友情もタカラヅカ版以上に暑苦しそうです。暇あったらまた読んでみようかなぁ。