≪月≫が私を惑わせる 運命のタロット5 / 皆川ゆか

本の感想, 作者名 ま行皆川ゆか

証拠を集め、「事件」の犯人を絞り込んだかに思えた頼子だが、さらに衝撃の新事実が出てきた上に「あること」に気付いてしまう。≪恋人たち≫の協力者は本当にあの人なのか。たった一回の宣言のチャンスに頼子が示したあの人は……


運命のタロット第5巻、≪恋人たち≫とのフェーデ決着編、そして新たなフェーデの開始編。

≪恋人たち≫の協力者については予想を裏切るというか、そうくるか!と驚きの展開でした。あの宣言のシーンは本当にドキドキしたなぁ、めっちゃ盛り上がった。そして、宣言から≪恋人たち≫との戦闘も……えー、完全に少女小説☆の化けの皮がはがれたように思います。うん、すごかった。あの人とかこの人とかの取った行動が(いろいろネタバレになるので自主規制)。
そして、いろいろと小出しに出される≪運命のタロット≫たちの勢力争い(?)らしき物の一端。ラスプーチンって、プロメテウスって、≪死神≫って!いろいろ話がとても壮大になってきたような気がします。どこまで広がっていくのだか……。これに関連して≪恋人たち≫が残した言葉も、なんというか、今までの≪恋人たち≫像から考えるとかけ離れていていろいろ秘密がありそうです。というかこれは≪恋人たち≫いい人フラグ!(と勝手に予想。いい人悪い人で片づくような問題ではないんだと思うんだけどなー)

話が壮大になるそうな横では、頼子と≪魔法使い≫の距離が徐々に近づき、信頼関係が醸成されていってるっぽいところとかに思わずにやりとしてしまう。何のかんのいいながら、ナイスコンビなんだよね。そしてナイスコンビといえば頼子の親友・唯。妙に勘のさえている彼女がどこまでタロットに近づいていくのかも気になるなぁ。

img≪月≫が私を惑わせる 運命のタロット5
皆川ゆか/乱魔猫吉
講談社X文庫ティーンズハート(1993.09)
ISBN:4-06-199203-1
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