彩雲国物語 暗き黄昏の宮 / 雪乃紗衣

本の感想, 作者名 や~わ行・他雪乃紗衣

経済封鎖の解除に向かった秀麗が任務半ばで姿を消したという知らせが宮廷内を駆けめぐる。途中で秀麗と合流した蘇芳がもたらした秀麗失踪の顛末と、とある「異変」の報に劉輝の治世に一世一代のピンチが訪れる。

ストレスがたまる展開だ!

彩雲国15巻。いろんな秘密がどばーっと開示されて、それでもちょっと謎を残しつつ、劉輝組の苦境がさらにドツボにはまり、縹家にはからずしも乗り込むことになった秀麗が華麗なる復活を遂げて……といろいろ忙しかったです。
劉輝組のあちゃーな状況は自らが招いた結果といえば結果ですが、もともと王様になる予定が全くなかった人が王様になったからある程度はしょうがないのかなぁとか(もうちょっと手をさしのべてあげてもいいと思うんだとかそもそも帝王学を学んでない人がいきなりなんとか)、それでも「猶予期間」以降も王様の仕事さぼってたのも事実だしなぁと劉輝スキーとして少し擁護してみようかと思いましたが、無理そうなのでやめました。

と感想になっているようななっていないような感想ですが、さすがにいろいろありすぎて直球で感想書くとネタバレしそうなので、王様、信じてるよーと遠くからエールを送るという逃げに走りたいと思います。私はとても素直に読む方なので、絶対この人は悪役や!と思いながら読んでたんですがなんだか彩雲国には悪役というポジションがない?んだろうかと思わずにはいられないあれやこれやにも感心しつつ。丸く収まるといいなぁと続きを楽しみにしておきます。

img彩雲国物語 暗き黄昏の宮
雪乃紗衣/由羅カイリ
角川ビーンズ文庫(2009.12)
ISBN:978-4-04-449919-8
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