宝塚-宙組 / シャングリラ-水之城

素人の観劇日記宝塚, 宙組

宙組のシアタードラマシティ公演「シャングリラ-水之城」を観て参りました。なんと初日!(何かのコネがあるわけでなく、抽選購入できただけですが)

こ、これは!
まさしくビジュアルの勝利!

とおもったシャングリラ。シャングリラはどこにあるのかという問いには私の目の前にあるよ!って思いながら観てたとりまとめのない感想は続きです。
なお、今回の公演はネタバレを知らない方が楽しめると思います。が、私の感想はいつネタバレするか分かりませんので続きを読まれる際は十分ご留意下さい。



全体的な感想としては、「つっこみ所が多すぎてどこから突っ込めばいいのかよくわからなくて結局突っ込まなくてもいいかっ!」と思うようなお話でした。
舞台となるのは戦争で荒廃した日本、放射能で大地が汚染されているため「飲むことができる」水は貴重品。そんな水を牛耳っているという幻の「シャングリラ」。ある日、旅芸人の一座に救われた青年は記憶を失っていた。しかしその青年が持っていたペンダントは旅芸人一座に縁のある人のもの。彼の行方を捜して「シャングリラ」に向かうことになった一座と青年。はたして「シャングリラ」とはいったい……というような、そんなお話。砂漠化もしているようですので、某「世紀末救世主伝説」のような舞台を想像していただければ一番わかりやすいかとー。大空さんの行き倒れ風なお衣装から、旅芸人一座に拾われたおかげの「かぶいてる」j風の羽織まで、これは宝塚だから目の保養だねぇというお衣装が素晴らしゅうございました。
終始スーツ姿(ただし、もちろんラメ入りの蘭寿さんが余計に目立ってたと思います。

<ここからネタバレしてます> 下にネタバレ解除ポイントあり


いろいろキュンキュンしまくったのですが、もう有り体に言えば一番キュンキュンしたのはシャングリラ組だ!これ譲れない!氷(アイス)役のゆうみさんのビジュアル最高!
たしかに、記憶を失ってちょっとおろおろしている序盤の空役の大空さんにもキュンキュンしたけ。美雨(すみかちゃん)にちょこちょこついていく空に萌えた。しかし、シャングリラ組の絆には敵わない。
氷と空のそれぞれの主張の差が若干弱いなぁ、とか、せっかくだし氷の言いたいところにももうちょっと焦点あててもよかったのになぁ、とか、水之城ってなんかスケールちょっと小さっ!とかつっこみ所は多々あれど、最後の氷の選択に全私が泣いた。海が健気すぎて泣ける。みんなに愛されすぎてる海。北翔さんのなんとも頼りないけど、みんなのことが好きだっていう演技が素晴らしい。これはいい弟。
結局、氷って五人で仲良く暮らしたかっただけなのかなぁとかも思ったりしました。どこかで歯車がずれだして軋轢が生まれてきたけど、あまり大げさなことにならなければ仲良く五人で暮らしていけたんだろうなぁ、などとちょっとしんみりとしてしまいます。

何はともあれ、これはもう兄弟モノとしての出来が素晴らしいと思うのですよ。兄弟バンザイ。
この萌えポイントをついてくるとは、さすが女性演出家……!


<ここまでネタバレ>

シャングリラ組以外では旅一座組が面白かったです。轟天号ってどっかで聞いたことあるけど、えーと、サク○大戦に出てこなかった?(所詮オタクなのでオタク的な所しか思い浮かばない) 車の旅はたぶんいろいろアドリブありそうで面白いです。
一座のボスの十輝さんがすっかりおっとりおっさんの貫禄が出てしまっていました。……それでも素敵。ビジュアルとしてはカサブランカのカーティス夫に変な羽織着せたらできあがりそうな、そんなイメージ。締めるところは締める頼りがいのある座長でした。
わりと端役まで個性が出ていたせいか、ヒロインの美雨の影がちょーっと薄かったかなぁと思いますが、少々ツンデレ気味のヒロインは好みです素敵です。ポスターやパンフレットにあるように機関銃をぶっ放すのかとドキドキワクワクしていたのですが、そこは残念ながら違いました……アネゴキャラだと思ってたんだけどなぁ……可愛い妹キャラだったな……(好みです)。
蘭寿さんレジスタンスは前回のレジスタンスより若さあふれる感じがすてき。最後にいつの間にそうなった!(普通の展開だけど、あまりにもその手つきが自然!)と突っ込みたくなりました。やっぱりちょっと直角っぽいところがいい。

ほかにもいろいろ素晴らしいところが多かったんですが、個人的にはOPやEDのかっきょえー音楽と踊りが素晴らしかったと思います。調べてみたところ、関西のインディーズの楽曲を使われているとのこと。
⇒『風神雷神~→Pia-no-jaC←』【amazon
この曲が使われている部分はとてもかっこいいので、繰り返しガン見したい位気に入りました。大人数でがっつり踊るんですよ……今思い出しても涎出てくる。

ということで、つっこみ所は多々あれど、ノリと勢いと萌えで乗り切ってしまう程度に堪能しました。